3回目 講座レポート

1.成長のプロセスにおいての「美化」。自分自身のことに照らし合わせてみて、どう思いますか?

ずいぶん長い間「美化」していたこと、そのせいで同じところをぐるぐると回って苦しさから抜け出せずにいたことがわかりました。 具体的には、母親や家庭環境の影響が心の癖に影響していることを、どこかでわかっていながら、「お母さんには感謝している。もっと大変な人はたくさんいる。自分は恵まれている。」と思い込み、実際に口にしていました。そう口にすることで母も喜んでいたし、自分も高尚な悟ったような気分でいられました。しかし、その状態が続いても、いつも同じような場面で苦しくなったり、あふれる自己否定感を持て余すという状況は改善しませんでした。むしろ、結婚・出産を経て、状況は悪化していったと思います。 いつその美化に気が付いたのか考えてみると、この講座を受ける少し前だったように思います夫婦喧嘩をきっかけに感情が爆発して、「私のせいじゃないのに!なのにどうしていつまでも苦しまなきゃならないの?」と叫んだことがありました。。もちろん、当時は「美化」という言葉というか概念は持っていませんでしたが、この時、「あー、まだ全然何も許せてなかったんだなぁ。こんなに恨んでいたんだなぁ。」と、自分が少しかわいそうなような情けないような気持ちになりました。今はちょうど、被害者のプールから」抜け出す訓練中という気がしています。

2.被害者でいたいプールとは?

依存の塊とも言える心理状況。心の成長のプロセスにおいて、美化に気が付き、人のせいにしている自分の感情を発見する段階を経た後に出てくる段階。自分は悪くない、絶対に正しい!と思い、いつまでも人のせいにして責任をとらず、お子ちゃまのままでいたい、と思う。

3.コントロールできないのにコントロールしてきたことを、具体的にいくつか例をあげてください。   ・夫が仕事でつかれて不機嫌なのを、無理矢理今すぐ普段通り振舞わせようと鼓舞する。 ・息子の行動が、自分の想定した通りのタイミングに合うことを望む。 ・母親に対し、自分の理想の母親像のように振る舞ってくれることを期待・要求する。 ・会話をしていて、相手が、できるだけ私の思ったような回答をするように会話を誘導する。

4.禁句を言わずに、本当の気持ちを言ってみたらどうでしたか?本当の気持ちがわかりましたか?

子供に注意したくなった時咄嗟に、自分の本当の気持ちを言葉にしようとすると、はじめは特に難しく感じました。そんなにバリエーションもない(「心配」「困る」「親だから教えなくてはならないのよ」くらい)ので、「毎回これでいいのかな?」と、少し不安にもなりました。 ただ、「親だからこう振る舞うべき」みたいなものがなくなり、本当の気持ちを素直に言っていいんだ、と思うと、息子と向き合うのが少し楽になりましたし、関係も良い意味で打ち解けたものになったような気がします。また、怒りたくなったときも、「今の本当の気持ちは?」と自問するクセがついたので、必要以上に怒ることも少なく、感情的に怒ってしまった時も、すぐに謝って説明することができました。このことは、自分の子育て方法の軸、小さな自信になってきていると感じます。

5.ひとつ例をあげて、自分自身の身のまわりで起きた、自分の領域にいなかった出来事を教えてください。

ある集まりで外部講師を呼んでの講座の責任者を設定することになったときのことです。 前回までは私が責任者として活動していたので、他の方にしてみれば、次回も私が取り仕切ることを望んでいたようでした。 ですが、私は第二子を考えていることもあり、責任を持って最後までやり切れる保証がないので、今回は別の方にお願いしたいと思っていました。また、みなさんの「また講座をやりたい!」という様子を見る限り、どなたか引き受けてくださるだろう、と感じていました。 しかし、いざ具体的にどう進めていくか、という話し合いになると、ほとんど話が進みません。そのとき私は、「あれだけやりたがっていたのに、責任はとりたくないの?人の発案に乗っかっているのが楽なだけ?」「なんでそんなにできない理由ばかり探すの??」などなど、なんでなんで、どうしてそんな態度なの、なんでそんなことが言えるの?というような気持ちでいっぱいになってしまいました。 相手の思考パターンの気に食わなさだけに気をとられて、なんでなんで、とイライラを募らせていました。まさに、自分の領域から出て、他人をコントロールしよう、相手が変わってくれないかな、と期待を脹れあがらせストレスを感じていたと思います。

6.自分の領域にいて、今できることをやってみたらどうでしたか?

自分の領域にいることを決めてからは、まず、自分の中にある感情と、できることとできないことを整理してみました。 次に、自分はどういう理由で今回の責任者はならないのか、責任者にはなれないが、できるサポートは何か、講座開催のために今後私たちがやらなければならないことは何か、という内容を説明しました。 それをしてみると、他の人の反応が大きく変わったり話が目に見えてす生んだりということはありませんでしたが、自分の気持ちがとても楽になりました。私は今自分がやれることを明確にしてそれに取り組んだ。この後の展開は私がすべて責任を負うような領域ではない。そう思えたことで、罪悪感がなくなり、状況をより冷静によく見られるようになったと思います。他の人の気持ちがどんなところでぐるぐるしているのか、それがどう影響して話が進まないのか。そんなことに目を向けられるようになり、普段ならイライラして発言してしまいそうな場面でも、問題解決だけを目標に比較的穏やかに発言し、話を進める方向に貢献できたと思います。 結果としては、私が望んでいた結果とはちょっとちがう方向に話がまとまりましたが、必要以上に引きずることなく気持ちを切り替えられたのもよかったことのひとつだと思います。

7.自分のことを棚に上げて、人のことを否定的に思っていたことは?どんなことを棚に上げていましたか?

義母の子育てというか、義父との関係の作り方について、否定的に思っていました。 夫や義姉と義父との関係が壊れているのは、私からすると、義母が保身のために子供を守りきれなかったからだと感じています。そのことについて、あまり悪びれる様子もなく、義父の愚痴を言っているのを聞くと、どうしても嫌悪感を抱いてしまっていました。 それについて夫に尋ねると、「母親は自分が悪いってわかっている」という回答。私は、「だったらどうして改善しなかったの?」と思わず強い口調で尋ねてしまいました。 ここで夫から次のように指摘されました。 「どうしてそんなに、自分も他人も逃げ場を無くすような考え方しかできないの?わかってたら誰でもできるの?だったら、あなたはどうして息子の前でヒステリックになったりしていたの?わかってたならできたんでしょ?そうじゃないでしょ?その時はそれが精一杯だったんだよみんな。」 この指摘にある通り、私は、自分が、「こんな姿を見せて申し訳ない。悪影響だ。」と思いながら、こらえきれずに、息子の見ている前で泣きわめいたり物にあたったりしていました。わかっているのにできない。自分にもそういうところがあるのに、そしてそれは、人間だから仕方のない部分でもあるのに、そのことをすっかり棚に上げ、義母の行動を否定的に捉えてしまっていました。

8.依存タイプと、独立タイプ、あなたはどのタイプ?

育った家庭内では、一貫して依存タイプだったと思います。それは、価値がないとか注目がほしいという意識からというよりも(実際はそういう部分もあったのでしょうが、実感として)、独立タイプである母との関係性の中で、自然とそういう役割を引き受け続けていた、ということではないかと思います。自立すること、自分で決められるようになることに、どこか後ろめたさを覚えていました。 それに対して、外では、中学くらいまでは独立タイプで、他を寄せ付けないようなところや他人を頼ってやるもんか、と思っているようなところがあった気がします。ただ、そうやって振る舞うことは損をすることだと、ちょっとできないくらいに振舞った方が楽して生きていける、といつしか思うようになり、高校生くらいからは、逆にとても依存的な態度を(特に異性に対して)取るようになりました。 現在の状況を見てみると、夫との関係においては、明らかに依存タイプです。これは、夫が独立タイプだからというよりも、子供の頃に母に上手に主張できなかった「私を見て~!」という強い思いを、今、夫に代わりにぶつけているような感覚だと思います。

9.人が自立していくために、大切なことは何ですか?

自分の気持ちを自分の言葉で言えるようになることを目指し、小さな成功体験(「できた!」という経験)を積み重ねていくこと。

10.講座3回目全体を通しての感想を書いてください。

成長のプロセスや、領域とコミュニケーション、自立に向かうための具体的な考え方や方法、いずれもとても実践的に役に立ちました。 「美化」や「被害者のプール」という考え方を知った上で自分の心を見ていくことで、自分がいかにまだ親や周囲を恨みがましく思っているのかということがわかり、それを自覚したことによってかえって、自分の感情も親のことも許せるというかそのままおいて置ける気持ちにもなってきました。 また、行き詰まった時には、領域について考えてみることがとても有効でした。特に、「ストレスは目覚まし時計」という言葉がまさにその通りで、何かストレスを感じたら、「あー私ってばまたコントロール出来ないところに目を向けてたのね」と思えるようになり、ストレスが長引くことが大幅に減った気がします。 それから、コミュニケーションについて、(「私は」を主語にして気持ちを伝えた上で)「自分で考える空間と時間を相手に与えてあげる」という先生の言葉がとても心に残っています。私は、特に夫に対して答えを急かす傾向があり、そのせいでうまくコミュニケーションをとれないことが多くあります。先生の言葉を聞いて、夫によく、「ちょっとはゆっくり考えさせてよ」というようなことを言われていたことを思い出しました。この点については、まだ私の不安(嫌われるのではないか)が大きいせいなのか、あまり実践できていませんが、これができるようになったら、私達夫婦のコミュニケーションの取り方もだいぶ変わってくるような気がするので、自立した関係を築くという意味でも、心掛けていきたいポイントの一つです。そのためには、やはり何よりもまず私が自分の心を適切にコントロールできるようになることが一番なんだよなぁと、改めて思っています。