4歳8ヶ月の女の子 Mちゃん。

2歳くらいの時に、
専門家から障害のおそれがある、と言われました。

それ以来、お母さんはガクンと落ち込み
幼稚園入園の面接でも、園長先生があきらかに
この子おかしい、という目で見ているように感じ
そして入園を断られ・・・。

かなりショックでした。

お子さんは、家では聞いても答えなかったり
ボーっとしてたりすることが多いとのこと。

いるのかいないのか、わからないような時も
あるそうです。

妊娠中と出産の様子を聞くと

つわりがひどく、2か月切迫早産で入院
促進剤を使い、帝王切開になったそうです。

「この子は障害を持っている」

そう専門家から聞いた時に
お母さんのショックはどれだけ大きいことでしょう。

自分のせいだ!と責め続け
子供を愛せない気持ちになる自分をさらに責め
将来のことを悲観し
鬱的症状に襲われます。

かわいい盛りの子供の姿を
つらい気持ちでモヤモヤ曇ったまま見てしまうので
気がつくとあっという間に時が過ぎていた、と
後悔でいっぱいにもなります。

色々お話を伺っていくと
どうも、障害ではないかもしれない、という気がして
一度ピエタセラピーに連れてきてください、
ということになりました。

目が合わなかったり
ボーっとしてたり
感覚がにぶかったり
感情の起伏が激しくキレやすかったり
頭をさわらせてくれなかったり

それらは、
促進剤と帝王切開を体験したお子さんに
とても多いのです。

まずは家でできるセラピーをお伝えしました。

1.やさしく頭を、触れてるか触れてないか
わからないくらいの感じで、なぜてください。

2.手を頭に当て、ゆっくり1センチ手を離し
頭の中の毒素を「抜く」という感じで。
また手を当て、1センチ離し、「抜く」を
繰り返してみてください。

3.毛布か布団の中を子宮にして
お腹から生まれるごっこをしてみてください。

「あなたの生まれたい時に生まれてきていいよ」

生まれてきたら
「あ~会いたかったよ~。大好きだよ~」と
言ってあげましょう。

これらを実際やってみての報告メールです。

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子供の頭のマッサージやりました!が、
嫌がりあまり触らせてくれず・・。

でも少し出来たのですが、怒りっぽさが少し軽減されたような??

毛布を使いお腹の中ごっこもやりました!
が、「暗いのこわい。」と言ってあまりやってもらえず・・・。
めげずに、毎日やってみようとおもいます。
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時に、怖がるお子さんもいますので、
さぐりながら、別のやり方で子宮の中から生まれるごっこを
やっていきます。

その後、約1週間後に
ピエタセラピーに来られました。

年長さんか1年生?と思うくらい
4歳8か月にしては、大きいです。

初めての場所に行くと
そわそわ動き回るお子さんがいますが、
それは不安だから、ということもあります。

大人だって初めての人と会う時
初めての場所に行く時、不安ですよね?

大人の場合の振る舞いとしては、
やたらしゃべったり、髪の毛いじったりして
そわそわします。

子供はそのまま正直に
あちこち動き回ったり落ち着きがありません。

大人が話かけても、
初めての人にはすぐに答えたくはありません。
どう答えていいのかもわかりません。
目も合わせたくありません。

当然のことです。

それを、障害と言われることがとても多いのです。

何かの感情を、動き回ることで発散しようとしてたり
慣れるまで時間がかかったり
自分のペースでいたいと強く思うお子さんだったり
それぞれの個性があります。

そして、
バーストラウマから来ていることもあるのです。

母と子のピエタセラピーは
お母さん側の罪悪感という名の壁
お子さん側の
「嫌われた、ダメだんだ、自分のせいだ」という勘違いの壁
そのふたつの壁を溶かし
母と子の心を繋いでいくセラピーです。

Mちゃんのセラピーはとってもわかりやすい
セラピーとなりました。

お母さんの膝に抱っこし触れると
だんだん嫌がり離れて逃げ回ります。
でも、離れてほしくないそぶり。

離れたり追いかけてほしかったり
触らないで、でも触っててほしい、そんな距離感。

そして、「お母さん嫌い!嫌い!」を連発。

「あっちいって!2階でひとりで寝て!出ていって!
お母さん嫌い!」

お母さんは苦笑です。
なぜなら全部、お母さんがお子さんに言ってきた言葉だからです。

そのままどんどん言わせておくと今度は

「お母さん、ひっぱらないで!痛い!ひっぱらないで!」

どこも触れてないし引っ張ってもいません。

もしかしたら出産時
帝王切開でお医者さんがお腹から出した時のことかも、
と思いました。

かなりの怒りを発散し
部屋から出ていきました。

今度は追いかけないで、そっとしておきます。

しばらくたって様子を覗くと
体育すわりをして、しょんぼり。

こういう時、子供はひとりで感じているのです。

お母さんに、正直な気持ちを話すようにと
お子さんのそばに行ってもらいました。

ここからは、私の出番はありません。
ただ二人のプロセスを見守るだけです。

玄関先で、色々話しているのが見えます。

そして、帰ってきたお母さんの言葉・・・。

「いや~びっくりしました。こんなこと思ってたなんて。
あの時こうしてほしかった、あーしてほしかった、と
涙ポロっと訴えていました。全然気づきませんでした。」

戻ってきたMちゃんは、もう晴れやかな表情。

わかってもらえると、勘違いが溶けると
ぱっと明るくなります。

しっかり落ち着き、ここにいる!という感じです。

4歳にしては体格が大きいのは
お母さんも大きいけど
実はお父さんも190センチもあるとのこと。
ずっと格闘技をやってきたそうです。

それはそれは
4歳児の中に混じると、
パワフル過ぎて浮いてしまいますよね?

パワフル過ぎて、
そのパワーをどこに発散していいのかわからず
友達に触れただけで飛んでいってしまい
泣かれて悪者になる、というお子さんもいます。

体を使う習い事
たとえば水泳、空手や柔道、体操など
やらせるといいですよ。

私はMちゃんに、最後にこう言いました。

「あのね、お母さんね
これからも怒ることあるけれど
Mちゃんがダメで嫌いで怒ってるんじゃないんだよ。
ちゃんと大好きなんだよ。
お母さんはMちゃんのこと嫌いになったことなんて
一度もないんだよ」

Mちゃんは晴れやかな笑顔で、「うん!」と言い
お母さんと仲良く帰っていきました。

その後の感想をメールでいただきました。

皆さんのお役に立てれば、とおっしゃっていただけたので
そのまま掲載します。

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先日は、母と子のピエタセラピーで大変お世話になりました。

帰宅し冷静に考えてみると、
私自身なんとも感じていない些細な出来事を子供は、
悩み傷つき苦しんでいたことに気づきました。

子供の様子ですが、帰りの車の中で

「先生かわいかったね!」「楽しかった!」と言っていて、
結果的に気持ちが解放され、自分の気持ちが受け入れられ、
本人は満足した良い顔をしていました。

現在の様子は、
昨日あたりまで感情が表に出すぎるほど出ていて大変でしたが、
今日ぐらいから少しずつ普段通りに生活できているようです。

セラピーのあった日の夜、
寝るときに私はそのまま布団に入り子供がくるのを待っていると、
号泣しながら「絵本読んでほしかった!」
「なんで読んでくれないの!!」と私に訴えてきました。

今までそのようなことで泣かれたことがなく戸惑いましたが、
その気持ちをしっかり受け止め本を読んであげました。

本人は、とても嬉しそうにしていました。

幼稚園の出来事も、
以前は聞いても全然答えてくれませんでしたが
(全然関係のない話や、嫌だ!など・・・)

その後は、今日の出来事を具体的に良いことも、
悪いことも教えてくれるようになりました。

セラピー後は、母子共に心の距離がさらに近くなったような、
やっとわかりあえたような感じがします。

頭部マッサージは相変わらず嫌がりますが、
寝ていると嫌がらないので睡眠中にやるようにしています。

お腹の中遊びは、毛布だとやはり暗くて怖がるので、
最近は私の上着をめくってその中に顔を入れて(妊婦さんのように)なり、

「いつ生まれてきても大丈夫だよ~」
「ママは楽しみに待ってるよ~」
と言ってやると、喜んでやるようになりました。

私のお腹に直接触れることが好きみたいです。
今後もこの二つは、コツコツとやっていきたいと思います。

今後は、敬遠して行ってなかった公園や外への外出を
積極的に行きたいと思います。

本当にこの部分は、
私も後ろめたさを感じていた部分なので・・・。
努力していきたいと思います。

また育児や精神的に行き詰まった時は、
先生にご相談すると思いますが、
よろしくお願いいたします。
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セラピー後、今まで抑えてきた感情が出てきて
ちょっと大変になることもありますが
必ず通り過ぎていきます。

「障害をもっている」という目でみてきた子供が

実はパワフルなだけだった
気持ちを言えないだけだった
勘違いの思いを持っていた

ということがわかると
子育てが本当に楽になり
子供のことがさらに、いとおしくなります。

お子さんの症状で、何か困ったことがあれば
ぜひ連れてきてくださいね。

お互いの勘違いの壁は簡単に
スルスルと溶けていきますよ。