Proコース生1回目レポート 

山口県在住 

1.受講の動機・今後の方向性

チャイルドセラピスト講座を受講していくうちに、より深く、自分の心のことを知りたいと思うようになりました。

また、表面的にはうまくやり過ごしているように見える周囲の人の、ちょっとした言葉や行動に、インナーチャイルドの影響がみられることに気づきました。見える、ということは私の中にもあるわけで、私自身のこととも向き合いながら、具体的な介入を通して他者と関わっていきたいと思うようになりました。

11月から、チャイルド講座を受けるようになり、私は「にんげんの根っこ」をはぐくむトータルな活動がしたいと思うようになりました。

「からだの根っこ」をはぐくむ活動として、ヨガ・インストラクターを、「こころの根っこ」を育むためにチャイルドセラピストをめざし、心と体が仲良く手をつないで人生を送れるようなお手伝いをしたいと思います(もちろん自分自身がそうなることが第一です。)

 

 2.修了後の私

チャイルド講座を受けていますが、まだまだ自分の中のデビルちゃん、美化、犠牲、投影など、たくさん課題があり、人間として泥臭い感情をたくさん経験しています。

その裏返しとして、他者に対するネガティブな感情(許せない、受け入れられない)を経験します。掘り起こすとどんどん出てきます。自分の中にあるそういった感情を許し、自分の力に変えていけるようになりたいです。

そして、これはまだまだ先の目標ですが、「母性看護学」「小児看護学」の教科書を変えたいです。この考えが思い浮かんだ時、私は涙が止まりませんでした。大学で看護学を学び、2年間病院で働き、ずっと心残りだったこと(看護独自の視点でケアがしたい)があったんです。

学校で習得する看護ケアの中に、「バーストラウマを起こさないためのケア」を盛り込みたいです。なんだか規模の大きな話ですが、「カンガルーケア」だって、昔はなかったのに、今では当たり前に行われるようになったのだから、できると思います。そのために、なにができるかを考えながら経験を積んで活動していきたいと思います。

 

3.バーストラウマの感想

さーっと目は通しましたが、熟読したくない感じでずっと避けていました。不可抗力だった胎児の自分、そして母親側であった3回の妊娠・・・。どちら側も、「悔恨」という思いにさいなまれるんですね。私のせいではない、頭ではそう思いますが、軽やかに生きている人を見ると、自分が「人として落第」しているような気持ちになるんですね。それがバーストラウマそのものですね(笑)。

この世に生まれてくるときに、既に見えない分厚い壁ができているんですね。せっかく命をもらったのに、もうすでに「自分には価値がない」ということを刷り込まれている、なんかすごい飢餓感を根底に抱えて生まれてきているんだと、思いました。そこから派生している現実、それで人生が動いていく・・・だいぶ勉強していますが、表面を掃除すれば、より深いところにあるものの存在に気づいたりして、まだまだ道は遠いな~と思います。どうして私はこんなことを考えなきゃいけないんだろうと思います。表面的な感情に漂って、刹那的に生きている方が楽なんじゃないの?と思ったりもします。でも、そうだった頃(学生時代)に戻りたいか、と聞かれたら「戻りたくない」と答えるでしょうね。胸につかえている感じ、何かが胸のところで留まっている感じ、そういう感覚は子どものころからあったなと、今になって思います。自分でとても感情が揺れ動いているのを感じます。取り留めなくなり、すみません。

 

4.各時期のポイント

①胎児期

「妊娠中は母親自身の気持ちが不安定になりやすい」ということは、よく言われていますが、どうしてそうなるのかという点について、母親自身のバーストラウマの問題、ということは、広く知られていません。

妊娠中に経験する感情について、原因がわからず、対処方法がわからず、自分の未熟さを悩み、周りの家族に怒りをぶつけ、赤ちゃんに悪い影響が出るのではと自分を責める、という悪循環を起こしがちです。その一方で胎児は、その母親の感情を自分のせいだと責め、生まれてくることへの価値を見いだせなくなります。

まず、母親自身が、「気持ちが不安定になりやすい」ことを理解し、「わかってほしい」気持ち、「大切にされたい」気持ち、そこから派生した寂しさや怒り、どんな気持ちも感じていいんだということを自分に許すことです。感じてしまうと「私は失格だ」と自分で認めてしまう恐怖があり、誰かにどうにかしてもらおうと、つい周りに転嫁しようとします。どんな感情も自分の中にあっていい、ということをまず自分に許すことです。

次に、おなかの胎児に、「これはあなたの気持ちではないよ。心配しなくてもいいよ」と、母の感情と胎児の感情は別物(領域が違う)であることを伝えます。「会えるのを待っているよ」「ちゃんと見ているよ」と、胎児の存在を認め、居場所をつくってあげるように声をかけます。

赤ちゃんに気持ちを向けるためには、まず親(特に母親)自身の中のわだかまりを溶かしていくことが大切だと思います。

 ②出産期

出産期は、胎児と母体がお互いに反応しあって、「出産/誕生」という、劇的な変化が起こります。その中で、陣痛を逃がすための呼吸法を続けていると、意識が内側へ向かい、潜在的な不安や恐怖、それに関連した身体症状が出てくることがあります。そのような時、お産が進まなくてパニックになることもあります。

母親は、出産時にこのような状態になるかもしれないことを、知っておく(備えておく)ことが必要かなと思います。ついつい出産の痛みを逃すために呼吸をしがちですが、呼吸をすることで胎児を後押しすることを理解し、胎児とのつながりをイメージして呼吸できるようにしておくことが大切です。

そして、お産が進まないなどで、やむを得ず処置が必要になったとしても、罪悪感を持ち続けないように、ワークをしたり、赤ちゃんと新たにコミュニケーションをとったりすることが大切です。

 ③出産後

今では、「出産直後に赤ちゃんを胸の上に乗せて対面する」ということは、出産後のケアとして当たり前になりました。しかし、その後、病院の方針や、母親の疲労回復のために、新生児は保育室に預けられます。また、新生児自身の発育の理由などで、保育器に入れられることもあります。この時に、赤ちゃんは母親と引き離される理由がわからないため、深い孤独を経験します。「この世で生きることは深い孤独を伴うもの」という思いが、心の奥に沈み込んでいくように感じます。この思い込みからくる、赤ちゃん側の心の壁(あきらめ、怒り、恨み)を早い時期に溶かしていく必要があります。

また、母親自身が、自分から体の一部が切り離されたような喪失感を感じる場合があります。その気持ちをしっかり感じるようにします。母親自身が、赤ちゃんに対して愛情を感じられない場合も、そのことについて罪悪感を持つ必要はないこと、その都度ありのままの気持ちを感じていいことを伝える必要があります。

 

5.マタニティ期に表出する感情

「妊娠」というものが、女性特有の現象であるだけに、女性性の負の側面「お姫様気質・女王気質」「依存」「被害者意識」(結果、視野が狭くなる)が表出します。

「大切にされたい(大切にされている実感がほしい)」「言わなくても気づいてほしい/わかってほしい」という思いが強くなり、それを周囲の人に理解してほしい・理解して当然、と思って振る舞ってしまいます。そこで相手から期待した反応が返ってこないと、「私は大切にされていない」という怒りや恨み、寂しさといった感情にとらわれます。そのせいで、周囲との摩擦が生じ、さらに被害者意識を募らせたり、自分の未熟さを責めたりなどの悪循環に陥ることがあります。

マタニティ・ハラスメントについて、加害者側の議論は積極的にされていますが、実際には、妊婦側の受け取り方の問題なのでは、と思います。「妊婦なんだから、大切にされて当然」という思いにとらわれていればいるほど、「ひどいことされた」という経験が増えていくような気がします。

 

 6.マタニティ期に表出するバーストラウマ

母親自身が胎児の時に感じていたトラウマが、表出することが多いです。

妊娠そのものに対する漠然とした不安、妊娠による体の変化への不安や恐怖、妊娠中の寂しさや怒り、胎児の発育への異常な不安、出産の恐怖など。その多くは、どうして自分がこんなふうに感じるか、原因のわからないものがほとんどです。

新生児集中治療室に勤務していた友人(双子)は、小さく生まれて長期にわたり多大な処置を必要とする赤ちゃんや、その子に親としての愛着感情がもてない両親の姿を数多く見ていて、「子どもを産むことが怖い、健康な赤ちゃんを産む自分を想像できない」と悩んでいました。職業を通して、バーストラウマを思い起こさせるような現実(具体性のあるもの)を目の当たりにすることで、激しく揺さぶられることもあるのだと、思いました。

 

7.マタニティ期の夫婦間トラブルの原因と対処法

妻は夫に対して「お姫様感情」が強く出ます。わかってほしい、大切にしてくれて当然、いたわるのが当たり前・・・など。それは、幼い頃親に求めたけれど得られなかった感情ですが、それを夫に投影して、夫が自分を大切に扱ってくれることを当然のように期待します。けれども、夫はそこまで察することができず、あるいはそんな様子に反発し、妻との関係が悪化することがあります。

あるいは、夫の方も、自身の幼い頃の未消化の感情(母を求める想い)が、意識に表出してきます。妻に依存的になったり、逆に無関心になったり、他に心の隙間を埋めてくれるものを求めて不在がちになったりします。また、母性にあふれる妻の姿に、成熟した女性への畏怖のようなものを感じて、それを封じようと暴力をふるうケースもあります(お前は何もできない無力な存在だ、というような)。

対処法としては、相手に「わかってほしい」と求める気持ちを自分に向け、気持ちを感じることです。意地を張り合って、非難の応酬になる前に、「本当はどう思っているのか」「本当はどうしてほしいのか」、その気持ちを感じたうえで、相手に伝えるようにすることです。

相手が変わるのを待つのではなく、自分から、小さなことから変えていくことなのかなと思います。

 

 8.子どもを愛せないと感じる原因

母親自身が胎児だった時に、そのような感情を受けていたからと考えられます。

妊娠を素直に喜べなかった、周囲との人間関係、胎児の発育に不安があった、など、母体からの感情をそのまま受けてしまいます。

その結果、「おなかの子は愛されて当然だ」という意識の種がないまま成長してしまったのではと考えられます。

 

 9.胎児とのコミュニケーションの重要性

おなかの中にいる胎児は、母体の意識をもろに受けてしまいます。その意識が誤りだった場合でも、書き換えられることなく、潜在意識に蓄積されていきます。

胎児とコミュニケーションをとることで、そういった誤解の蓄積が防げること、母親の感情と自分自身の感情の区別ができるようになること、自分は祝福された存在であることを認識して生まれてくることができます。

私は3人の妊娠とも「胎教なんてケッ」と思っていました。マスメディアが流布する「赤ちゃんとママの幸せな図」の実践、みたいな感じでとらえていたので、反発を覚えていたのを覚えています。もちろん、おなかの子の成長は喜んでいましたが、積極的にコミュニケーションを取ることをしませんでした。どうしてする必要があるのか、今学んでいるような本当の理由を具体的に知っていたら、と思います。知ったとしても、「ケッ」と思ったかもしれませんが(笑)

 

 10.出産時、胎児が下降しない理由

母側

母親自身のバーストラウマ(生まれてきたくない)が影響して、出産に対する潜在的恐怖が表面化してきます。感情を抑圧していて、自分の気持ちを認識できていないので、身体症状として現れます。

子宮口が柔らかくならず、体の硬直、過度の緊張、呼吸の抑制などから、お産がスムーズに進まなくなります。また、神経質で「正常」にこだわる母親は、「教科書通り」に行かないことに不安や焦りを募らせ、さらにお産が進まない、という悪循環に陥ります。

 胎児側

陣痛は胎児からの要因で誘発されます。胎児は、自分が生まれてくるためのベストな状態を見計らって陣痛を誘発するようですが、胎児に「まだ生まれてきたくない」という思いが強いと、胎児の頭が子宮口近くまで降りてこず、陣痛を起こすトリガーも起きません。

 

 11.出産後に表出する母親の感情と、その原因・対処法

無事に出産を終えた喜びと、おなかから赤ちゃんを失う喪失感、と、両価的な感情を経験します。私の場合は、赤ちゃんがおなかの中にいることへの恐怖(エネルギーを取られる)や、おなかの赤ちゃんのために節制しなきゃ、という義務感も少なからずあったので、出産後、もう自分の体を犠牲にしなくてもいいという安堵感もありました。自分の体がやっと「もとに戻る」という喜びもあったように思います。

第一子の時などは特に、「赤ちゃんはこんなもの」という経験がないので、泣き声そのものや、泣き続けること、身の回りのお世話、など自分の想定を超える状況に対して、とてもネガティブな感情を抱いてしまいます。自分自身が思い描いた通りの母親になれないことを責めて産後鬱になったり、子育てが思い描いた通りにならないことへのいら立ちを生じたり、あるいは育児方針をめぐって夫や両実家と衝突したりなど、起きます。

原因は、胎児を母体から失う体験により、インナーチャイルドが刺激されるためです。さらに私の経験で言うと、子どもは母親のインナーチャイルドの投影そのものであり、その子が生まれるということは、隠し持っていたインナーチャイルドが現実に産み落とされることでもあります。映画で、女性が寄生したモンスターを産むシーンがありますが、潜在意識的には、そんな恐怖・混乱があるように感じます。

対処法としては、心に生まれる気持ち一つ一つをきちんと感じることです。どんな気持ちも自分の中にあっていい。母親はつい、邪な考えを抱いてしまう自分を責めてしまいます。その都度、しっかりと気持ちを感じ、その気持ちを追い払わないことです。

 

12.下の子が生まれた時の、上の子に現れる症状と対処法

これまでずっと注目を浴びていたのに、下の子が生まれた途端、みんなが下の子をちやほやする。下の子のお世話にかかりきりで、母親の注目が来ない。赤ちゃんに嫉妬したり、手を出したり、子ども返りして甘えてきたり、わがままになって聞かなかったり、ぐずって泣き止まなかったり、様々な症状が出てきます。逆に、我慢して手のかからない いい子になったり。

子どもは子どもなりに考えられる精いっぱいの方法で、母の愛情を確かめようとしてきます。

つい「お兄ちゃん/お姉ちゃんなんだから我慢しなさい」と言ってしまいがちですが、感情をしっかりと出させてあげ、親がそれを抑圧しないようにします。しっかりと解放しきったら、大切に思っていること、ちゃんと見ていること、など、子どものわかってほしい気持ちを汲むように言葉をかけます。

上の子が泣いているときは、母親自身のインナーチャイルドも刺激されてつらいので、母親は母親でその時に自分の気持ちを感じるようにすると、泣き止んだ後の言葉かけがスムーズにできるのかなと思います。

 

13.産後に出てくる、実母に対する感情

妊娠~産後は、母親自身のインナーチャイルドがいわばむき出しになっていて、「大切にされたい」「私一人大変な思いをしているんだから、わかってほしい」という思いが強くなっています。依存的な母親の場合、実母に頼りすぎて、実母の負担が増し、実母の方が犠牲のサイクルに陥ることもあります。

また、母親は、胎児の発育や子育てなど、思うようにいかないことが多く、無意識に自分を責めています。そんな時、実母のちょっとした意見やアドバイスに、自分が否定されているように感じたり、自分が軽んじられているように感じたりして、過度に反応してしまいます。自分を否定されたと思い込み、誰も頼りにならない、赤ちゃんを任せたくない、と孤独を深めます。

 

 14.講義を受けての感想

チャイルドセラピストの内容をより深めた内容でした。

妊娠から出産、子育て、という女性特有の出来事の中で、本当にさまざまな現実体験、感情体験をするんだということがわかりました。

新しい命を迎えることについて、ポジティブな側面ばかりが強調されて刷り込まれているように感じます。ものすごい刷り込みだと思います。ものごとには必ずネガティブな側面もあるのですが、マタニティ周辺に関しては、社会全体が成熟していないせいか、とても神聖化されていて、「しあわせであって当然」のような風潮さえ感じます。「寝た子を起こすな」的な。その中で、周囲から求められる理想と実際の自分の感情の落差に母親自身が苦しんだり、虐待などの痛ましい事件が一部の「特別な」母親によって引き起こされたものだと、社会から切り離されて扱われたりしているように感じます。

命を迎えて家族になることは、本当は危機的側面もあること、それを乗り越えていく作業が家族として成長していくことなんだという認識が社会に受け入れられていれば、逆に「少子化」という現象はなくなるんじゃないかとすら思います。

そして、さまざまな感情体験、つらくて苦しくて、「助けて、どうにかしてほしい」と、救いの手を誰か、何かに求めるのですが、結局、すべての感情において対処法は「自分で感情を感じてうけとめること」しかないんだと、レポートを書いていて思いました。つい、探してしまうんですよね、画期的な解決方法があるんじゃないか、特効薬があるんじゃないかと。そうやって、自分の気持ちをないがしろにしてきたんですね。

感情を溶かして、いっとき楽になったと思っても、また舞い戻ってきたり、新たな感情が表面化したり・・・、「何も起こらない、何も揺らがないような平穏な日々」は死ぬまでやってはこないんでしょうね。ただ、何か起こった時に、「自分の中の○○に原因がある」ことがわかり、「自分で感情を解決していく方法がある」ことがわかるようになることが、人生の極意なのかなと思いました。